
心理カウンセリング

04. 明日に向かって

過去に起こった出来事を変えることは、誰にもできません。
元気な時は、多少落ち込んだりしたとしても、それを無意識に受けとめて再び前に向かって歩き始めます。
しかし、そんな当たり前のことが分からなくなって、後悔や不安から抜け出すことができなくなってしまうことがあるのです。
過去は変えられませんが、過去に負った心の傷による苦しさは、今この時に解消することができます。
それは、心の苦しさとは、過去の心の苦しさではなく、今の心の苦しさだからです。
今、苦しいのだから、今、楽になれるのです。
ただ、その方法が分からなくなっているだけです。
(その方法、そして、その方法が分からなくなる理由は、当カウンセリングルームのブログの一つ「子育てと解釈」をお読みに下されば理解していただけると思います。)
「心が弱い」「強い心になる」といった誤った考え方は、もう忘れてください。
誰でも、心が苦しくなってしまっても、その都度、楽な気持ちに回復させながら生きていけるのです。
当カウンセリングルームでの心理カウンセリングの中で、その方法にも気づいていただけるでしょう。

人は、「今」を「未来」に向かって生きています。
過去は変えることはできませんが、未来は変えることができます。
それを変えるのは、「今」です。
「今」なら、たった今の自分の望むように行動し、自由に変えることができるのです。
その「今の望みに沿って起こした今の行動」を
積み重ねた結果として未来が作られていきます。
その過程において、つらい気持ち、悲しい気持ちになったとしても、また、楽な気持ちに回復させればいいのです。
今の自分がよどんでしまわないように、
- 目の前の風景(目の前で起こっていること)の変化
- その時その時の自分の気持ち (過去の特定の事象への執着から離れ、因果律から解き放たれた気持ち)
- それらにつれて、刻々と変化する『たった今の望み』
に気付くことが必要です。
日々のその時々のほんのささやかな望みでも、それに気づけば、それに向かって動きたいと思えてきます。
それは、そんなに大それたことではなく、例えば、
- 背中がかゆかったらかく
- たこ焼きが食べたかったら、たこ焼きを買いに行く
- 興味があったら、ちょっとやってみる
- 泣きたいときは泣く
- うれしいときは喜ぶ
- 人と会いたくなったら会う
- ・・・
そんな些細なことです。
その積み重ねが、大きな夢をかなえることにもつながるのだと思います。

もう、『過去を変える』というような不可能なことを思ったり、『未来を変える』というような曖昧なことを言ったりしなくても良いのです。
- だから、つらい過去を悔やみ過ぎる必要はありません。
- だから、輝かしい未来という足かせを自分に取り付けなくても良いのです。
人は、気づかないうちに「本当の気持ち」を「よろい」で覆い隠し、その「よろい」を操って行動しています。

心理カウンセリングでは、そんな「よろい」に対し、次のような働きかけをすることにつながります。
- その「よろい」の中にある本当の気持ちに気づく
- 不要な「よろい」を脱ぎ捨てて身軽になる
- よろいを着ける前の本来の『純粋で可愛い自分』を取り戻す
- 自分自身を、無意識(無自覚)な囚われから解放し、楽に『自分の望む行動』ができるようになる
心理カウンセラーとのコミュニケーションを続けていると、そのコミュニケーションの中に、自分自身を不自由にしている「よろい」の正体が次第に見えてきます。
これまでは、それに気付くことが出来ず、対処することも出来なかったかもしれません。

しかし、それに、一旦、気づいてしまうと、
- それをどのように料理するかを自分で決める
- そして、自分の思い通りに、実際に料理する
ことができるのです。