固着

一般的に固着は、『口唇期・肛門期・男根期のように区切られた発達段階において、過度の欲求の充足・不充足によって生じた、その対象への執着』のことを指し、その後の心理的発達に影響を及ぼすというように理解されています。

そんな固着について、少し考えてみます。

乳児期

乳児期においての行動の動機は、『不快の解消』です。

そして、それらは至って単純なこと(満腹・清潔・母子密着による安心・安全など)で解消することができます。

これらは乳児が生きていくために必要ですから、乳児自身が何とかして実現しなくてはいけません。

しかし、それを自分自身が行動することによって実現することはできませんから、主に母親の力を借りて実現することになります。

その為には、乳児は不快を感じると『泣く』という行動によって、満たされる予感を感じるまで、『足りていない』ということを伝えるのです。

満たされる予感が感じられないうちは、それが感じられるまで、それを泣くという行動を継続することで伝え続けます。

その伝える続ける様子は、足りないことに執着していると捉えることもできます。

このように考えると、執着とは、必要なものを必要なタイミングで必要な分だけ手に入れるために備わっている機能というように考えることもできます。

乳児の本能的な要求は、生存の為の最低限のものと考えられる為、それらを手に入れて満足することによって終わらなければなりませんし、通常は、母子関係において自然な流れで実現されます。

しかし、外部からの要因(母親の意思も含む)によって、それが強制的に中断されたり、与えられるタイミングや量をコントロールされたりした場合、満足にいたらない為に、その未達成の要求は継続されることになり、その状況が慢性的になった状態が、固着といわれている状態なのだろうと考えています。