依存症

依存症というと、一般的には、「その状態に陥っている個人の『意思が弱さ』によって、依存症的な行動を止められない」といった感じに理解されていることが多いように思います。

しかし、依存症は、次のように表現できるのではないかと考えています。

  • 心の苦しさの本質的な解決から意識をそらせて、代替の方法で解決しようとする試みの繰り返し

依存症について、次のように考えてみると、そこから抜け出すヒントをつかめるかも知れません。

1.快と不快について

人の感覚は、大きく快と不快の2つに分類できると考えられていると思います。

そして、依存症的行動は、快の感覚を得ることを目的とした行動を繰り返しているように観察されるので、現実や不快なことなどから逃げているように認識されることが多く、その行為を止められない意志の弱さが問題視され易いところがあります。

ここで、はじめの人間の感覚に対する認識を、次のように改めてみて下さい。

  • 人の感覚は、大きく「不快」と「不快でない」の2つに分類できる
  • 人は、自分に生じた不快が、解消される方向に変化するときに快を感じる

2.快を得られた行動

われわれは、普通、快の感覚とそれを得る為の行動が結び付けて認識しています。

これは、「過去の経験によって、快の感覚を得られた行動」が記憶されているに過ぎません。

ですから、未来においては、その行動によって同じような感覚を得られることも期待できますが、実は、それが得られる保証は一切ないのです。

3.不快を不快でない状態に戻す為の行動

不快を感じたときに、実際にそれを解消する為には、それが何によって生じているのかをもう少し細かく見ていく必要があります。

仮に、それが空腹という不快感なら何かを食べれば解消します。

寒さという不快感なら、暖かくなるように工夫すれば解消します。

このように不快の所在を的確に把握し、それを解消する為の方法を考え行動すれば、不快は消失し、一連の行動は終結します。