07 「記憶から創造される現実」の中の感覚の性質

例えば、町を歩いていて、ある家の前を通りかかると、突然どこからともなくカラスが襲い掛かってきて、頭をひどくつつかれるところを想像してみて下さい。

それが毎日繰り返されると、その家に近づくと、頭上に嫌な感じがするようになります。

その感覚は、自分の身の安全を守るために生じる感覚です。

その感覚に反応することで、いつカラスが襲い掛かってきても対処できるように身構えたり、突然の襲撃に大きなショックを受けないように心身の緊張状態を作り出したりできます。

頭上に生じる嫌な感覚は、カラスの存在が確認できていない段階では知覚現実とは無関係のものです。

ですが、それを感じている人は、記憶投影現実の中で、カラスに襲われる生々しい体験をしているのです。

7-1 感覚と距離や方向

カラスの例で説明を続けます。

カラスの存在が確認できていないうちから生じるような感覚は、普通、その出来事が起こりそうな場所から離れていると感じませんが、近づくに連れて感覚が強まってくるところがあります。

また、その場所に来ても足下に感じることはなく、ほとんどの場合、いつもカラスが襲い掛かってくる方向や襲いかかられる部分に感じます。

このようなことから、カラスに襲い掛かられそうな感覚は、方向や体の部分などの3次元的な情報を持った感覚として記憶され、その場所との距離によって記憶投影現実の中に3次元的な感覚として再現されると解釈できます。