02 実体と感覚

2-1 理解のきっかけ

私は、はじめ「なぜ、催眠状態では、普通では起こらない『感覚を物質のように扱う』という特殊なことができるのだろう?」と考えていました。

ところが、そのように考え始めると、いきなり行き詰まってしまいます。

考えが深まらないまま長い間放置していたのですが、あるとき「催眠状態は日常生活の中で普通に生じる状態」という催眠状態を考える上での大前提を思い出しました。

そして、「感覚を物質のように扱う」ということも、日常的に起こっている心理現象として考えてみようと思い直したとき、ようやく考えを深める手掛かりがつかめたのです。