02 学習によって身につけた条件反射による苦しさ

2-1 体の仕組み

ここで、「心がある」と感じる部位に関する仮説を説明します。

かき氷を食べたとき、頭がキーンと痛くなることがあります。

水を飲むと、この頭の痛みは治まります。かき氷を食べて、頭が痛くなっているとき、他に痛みを感じているところがないか確かめてみると、胸のあたりの痛みに気付くはずです。

悩んでいる状態のとき、それを胸の苦しさやモヤモヤと感じやすい人と、頭の痛みや頭のモヤモヤと感じやすい人に分かれるのは、このようなことが関係しているのだろうと想像しています。

鳥は、雨の日に、空を飛び回りません。

このとき鳥は「雨だから、今日は空を飛ばないようにしよう」とは考えることはないでしょう。

これは、「天気が悪いと何もしたくなくなる仕組み」があることによると考えられます。

ですから、「雨が降ると気分が沈む」ということをうつの特徴とする説明がありますが、それは動物としてはとても自然なことで、逆に、雨の日に元気に動き回っている方が異常だとさえ思えます。

このように、動物の行動は、状況に合わせて生じる感覚や気分によって、コントロールされているといえます。

人は、悲しみ・楽しみ・心配・切なさ・愛情・寂しさなど、様々な感情を、「胸がつまる」・「胸がワクワクする」・「胸騒ぎがする」・「胸が熱くなる」など、胸に何らかの感覚が生じる様子によって表現します。

人がこのような解釈をするのは、胸には感覚や感情を生じさせ、それを感じとる仕組みがあるからだと考えています。