動物としての人間の、本来の巣立ちの時期は?

心理カウンセリング・催眠療法の受付

これまで、第二次反抗期は、人が自立する時期だと考えてきましたが、ここで、もう少し詳しく考えてみようと思います。

「あなたにもある心を回復する機能」では、次のように記述しています。

第二次反抗期とは

子供たちは、親が提示した枠組みを世界のルールと思い込み暮らす中でも、様々な経験をしたり、知能の発達や新たな情報を蓄積したりすることによって、客観的に状況を把握し論理的に考える能力を身につけていきます。そして、その能力があるレベルを超えたとき、再び、親が提示している枠組みや社会が提示している枠組みを検証し、自分の枠組みとして再構築しようとする時期が訪れます。これに直面した親は、第一次反抗期と同様に、「子供が自分に逆らっている」と錯覚してしまうのです。
これが、第二次反抗期と呼ばれている時期に起こることです。つまり、『子供の枠組みと親の枠組みとのせめぎあい』、『子供の枠組みと社会や時代の枠組みとのせめぎあい』ということなのです。(再構築というと簡単そうですが、それまでの価値観が崩壊し、新たな枠組みを一から作っていくようなことをするので、精神的にはかなりの苦痛が伴うことがあることも想像されます。)
これは、巣立ちを起こさせるために、人類に備わっている仕組みなのかもしれないと思います。動物であれば、ここで、無事巣立つことができるのでしょうが、現代の人間社会は複雑化しているため、この時期の巣立ちが基本的には許されない構造になっています。
『あなたにもある心を回復する機能』 (P.209) より

「自立する時期と考えるには、第一次反抗期はまだ早い」という思い込みから、第二次反抗期だけに焦点を当てた結果、このような解釈になりました。

でも、最近、もしかしたら、「第一次反抗期」が人間という動物の本来の巣立ちの時期かも知れないという考えも浮かんできました。

仮説(1)

仮に、人間に『第一次反抗期』という時期があるとしたら、次の図の『仮説(1)』のような反応が、親に本能的に生じている可能性が考えられます。親が、そのような反応をすると、子供は親の近くに居たくなくなります。その結果、子供は、親と親密な関係を保って過ごせなくなり、群れの一員として過ごすようになります。(サルの場合、群れの中で過ごすことは大前提です。「一人立ち」といっても、群れを出ることはありません。)

ところが、人間の場合は、この時期に親から離れて過ごすための群れはありません。幼稚園や小学校が、その擬似的な役割を果たすかもしれませんが、生活の拠点には成り得ません。つまり、「本能的には巣立ちたいのに、巣立つ先が無いから巣立てない」という状況が発生しているのが、今の社会だと考えることもできます。

ただ、図にも書いたように、群れる動物は、群れない動物がするような「子供を強制的に巣立たせる」といって行動はせず、行動の場が、自然に親を中心とした限られたエリアから群れが分布するエリアへと広がっていくのだろうと想像しています。これは、08. 特殊パターン2 (コンテンツ名:価値観の形成(心を守る機能)、サイト名:ピュアハート・カウンセリング )で説明したながれよって実現できると考えています。

簡単に書くと、

  • 家庭は、いつまでも子供の心を癒す場として機能し続ける
  • 子供は、家庭を安全地帯として、自然に行動範囲を広げていく
  • それに伴って、次第に、子供が家庭で過ごす時間が短くなっていく
  • その結果、自然に巣立ちが完了する

という考え方です。

仮説(2)

『仮説(2)』は、親の後天的な学習が原因となって、巣立ちが起こっているという考えです。この場合、「第一次反抗期」に当たる子供に、「子供の反抗」を感じる人もいるし感じない人もいると思います。そう感じない親の方が多いのではないかと思ったりもします。

このような考えと『仮説(1)』での説明とを合わせて考えたり、自分を含めて親の様子を見たりしていると、第一次反抗期の親の反応は、本能というよりは、むしろ、『仮説(2)』のように後天的学習が原因となっている可能性が大きいと感じられます。

さまざまなことが蓄積するのが文化

仮に、『第一次反抗期』というものが、本能的な状態だったとしたら、かつての日本に根付いていた『元服』という考え方は、本能と社会との調和をとった巣立ちのノウハウが、文化として蓄積された結果なのかもしれません。

この『元服』を説明する図は、『第二次反抗期』をイメージして作りましたが、時代劇などを見ていると、これとは少しイメージが違って、

  • 大人と子供がお互いに認め合った結果、子供が大人の仲間入りを果たす

という風習のように感じられます。

まとめ

おそらく「人間にとっての巣立ちの時期は、いつが妥当か?」という答えを出したところで、それほど意味は無いと思います。ただ、巣立ち(反抗期)に絡む考え方によっては、人の心を苦しさへと追い詰める恐れがあるということは、知っておいて欲しいと思います。(反抗期に対する認識の流れは、反抗期 (サイト名 : 子育ての回想と試行錯誤と解釈) で説明していますので、そちらを参考にしてください。)

そして、「子供を、苦しみを抱え込まない大人へと導く」ということを目標に据えると、仮説(1)のところで説明した『守ってくれる家庭に基盤を置いた、自然な巣立ち』、つまり、『反抗期を認識しない巣立ち』が一般化してくれることが大切だと考えます。

このブログは、ピュアハート・カウンセリングのカウンセラーが書いています。

 

子育てに関連するコンテンツ

このブログの他に、メインサイトでも子育て関連の考えを紹介しています。

 

ピュアハート・カウンセリング

心理カウンセリング ・ 催眠療法 ( ヒプノセラピー )、電話相談 を行う カウンセリングルーム です。

【 北大阪急行 ( 地下鉄 御堂筋線 ) 緑地公園 駅 徒歩5分 】

電話:090-5882-081006-6155-8389) 

 営業時間・料金 | アクセス・地図 | 予約フォーム | お問い合わせフォーム

心理カウンセリング・催眠療法の受付

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください