症状の「もう一つの説明」
自傷行為・リストカット
説明
「死」を目的とはしないが、自分の体を傷つける行為で、習慣的、そして、発作的に行われる事が多い。
間違って、死んでしまう事もある大変危険な行動です。
もう一つの説明
人は、時に、自分自身を殺す事を選択肢の一つとして「死」を意識してしまう事があります。
しかし、もともと人間は、他の動物と同様に、本能的に死を回避しようとすることから、人には「生きていたい」というしっかりとした欲求があるといえるだろうと思います。
だから、「死にたい」という言葉の裏側には、「もっと楽に生きたい!」「愛されながら生きたい!」「死んだ方が楽に感じてしまうほど、今が苦しい!」「誰か助けて!」「自分の存在を認めて!」という、生き続けようとするう心の叫びが隠されているのだと信じています。
ところが、 過去の、「実際に言葉で伝えようとしてみても、伝えたい相手に伝わらなかった」という経験から、「言っても分かってもらえない」と感じてしまっていると、言葉以外の方法でしか伝えられないというところまで追い込まれてしまうのです。
そして、伝わるかもしれないという方法を見つけて、本人は意識できなくなっていても、心の底で、「今度こそ伝わってくれ!」と祈っているのだと思います。自傷行為は、自分の命を掛けたギリギリの部分での叫びだと思います。
命がけの叫びであるということは、間違って本当に死に至ってしまう恐れがあります。
【親の立場の人へ】
自傷行為を繰り返す人と関わる人の中には、「子供の気持ちを理解できない」と感じてしまう傾向が強い人がいます。
そして、その気持ちを受け止められない分、その行為だけに意識が向いてしまって、その行為だけを禁止しようとしてしまうことがあります。
もちろん、自傷行為を禁止する事は必要な事ですが、そこだけの対応になってしまうと、命を掛けたギリギリの叫びでさえ受け止めてもらえないというところにまで、更に追い詰めてしまう恐れがあるのです。
あなたの大切な人を、間違って死なせない為に、子供の気持ちから逃げないで、「この子は、どんな気持ちを伝えようとしているのだろう?」と真剣に向き合おうとすることが大切です。
【自傷行為を繰り返してしまって苦しんでいる方へ】
あなたには、
・どうしても伝えたい気持ちがある
・そして、どうしても分かってもらいたい相手がいる
ということに気付いてください。その相手が、あなたの気持ちを受け止めるかどうかに関わらず、あなたの伝えたい気持ち、伝えたかった気持ちをもう一度、言葉に書き出してみてください。
・どんな時に、どんな事をしてもらえたら嬉しいのだろう?
・どんな時に、どんな事を言ってもらえたら安心できるのだろう?
そして、そうしてもらえなかった時のあなたの気持ちも書き出してみてください。そんな気持ちを、身近な誰かに話し、受け止めてもらう事は、きっと、何かのきっかけになるのではないかと思います。
身近な人に、話せそうな相手を見つけることが難しいと感じる時期は、カウンセラーに話してみる事も、同じように意味のあることだと考えています。
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