症状の「もう一つの説明」
ひきこもり(引きこもり)
説明
自分の部屋に閉じこもったり、他者とのコミュニケーションを必要以上に避けようとします。
もう一つの説明
これは、反抗したり、何かを拒絶しているというよりは、「『自分という存在』は自分自身が守るしかない」という心境にまで追い詰められてしまった状態と説明できると考えています。
【親の立場の方へ】
子供の引きこもりは、親の思いとは裏腹に、親が関わりを持とうとすればするほど、その行動に拍車を掛けてしまうことがあります。
これは、本来、甘えたりわがままを言いたい対象である親ですら、自分を守ってくれる存在ではないという認識になってしまっているからなのかもしれません。
この気持ちを理解する為には、親が自分自身の「子供に対する愛情」を確認したり、反省したりするのではなく、「子供が欲しいと思っている愛情をもらえていると実感できているか」という子供の主観に目を向けることが重要です。
行動面を問題にしてしまいがちですが、「そうせざるを得ない気持ち」を理解しようとする姿勢が大切です。
過去の家庭での経験が元となって、コミュニケーションに対する諦めのような感覚が背景に存在することが多く、その家庭(特に、父親と母親)のコミュニケーションの傾向性を振り返り、信頼関係をゼロから作り直そうとする必要があるかもしれません。
その為には、まず、親自身の苦しみを、自分自身のこととして、解決しようとすることは大切かもしれません。
身近な誰かに、あなたがこれまで抱えてきた苦しみを、打ち明ける事から始めてみると良いかも知れません。身近な人に打ち明ける事が難しいと感じる時は、カウンセリングの利用を考えても良いかも知れません。
親の気持ちが安心できたとき、そんな安心の中で子供は自然に癒されて、「外で傷ついても家庭で癒されるだろう」という安心の予感があるから、不安だらけの外の世界に出て行くことができるようになるのだと思います。
成人後の社会的なひきこもりも、根本は同じところにあるのではないかと考えています。
【ひきこもりの状態に苦しんでいる方へ】
あなたは、「自分の気持ちを一番分かって欲しい」と願っていた人に、受け止めてもらえないと感じてしまっているかもしれません。
でも、それ以外の人の中には、あなたを受け入れてくれる人はたくさんいるという可能性を信じてください。
自分の周りに、一つだけでも、信頼できると思える人間関係をもつことは、そんな人たちとの出会いのきっかけにつながると信じています。
その準備として、自分の全てを理解してくれる人が目の前に現れたら、
・どんな気持ちを分かってもらいたいのだろう?
・どんな時に、どんな事をしてもらえたら嬉しいのだろう?
・どんな時に、どんな事を言ってもらえたら安心できるのだろう?
などということを、具体的に考えておく事は、とても大切な事かもしれません。身近な人に信頼できそうな人間関係を見つけることが難しいと感じる時期は、カウンセラーとの関わりから始めるようとすることも、十分に意味のある事だと考えています。
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