症状の「もう一つの説明」

 

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精神的な症状や苦しみを、「病気」や「生まれ持った自分の性格」というように認識してしまうと、そこから抜け出す事は不可能と感じてしまいやすく、「その苦しみを一生背負って生きていかなければならない」という思いにさせられてしまう事があります。

もし、精神的な病気があるとしたら、病気の部分は、精神科や心療内科などの医師の力を借りようとすることは、とても大切な事です。

そして、もう一つ、心について考える上でとても大切な事があります。

それは、「心が苦しい」と感じるのは、『心が正常であるという証拠』だということです。「心が苦しいと感じるのは、自分の心がおかしいからだ・・・」と考えるのは間違っています。心が正常だからこそ、自分に降りかかっている(降りかかっていると感じている)苦しみを、苦しみとして感じることが出来るのです。

それは、精神的な病気があったとしても、同じで、正常な心の部分が苦しいと感じるのです。

心理療法は、この正常な心に勇気を取り戻して頂くお手伝いをすることを目的としているといっても良いのかもしれません。

 

ここでは、 医療の範疇は医師に委ねることを前提として、病気以外の正常な心の理解の助けになる事を願って、カウンセラーとしての私の経験に基づく考えを 「もう一つの説明」として付け加えてご説明します。

【注意】「もう一つの説明」は、あくまでも、私の主観的 で、仮説を含む説明であることに注意してください。

また、各項の説明は、一つの側面について言及しており、その項の全てがそのように説明できると考えているわけではないことも、ご承知おき下さい。

ただ、少しだけでも、何かのヒントをつかむきっかけになることを願っています。




【参考:現代における心に関わる病気や障害の分類】

1.外因性精神障害

脳そのものが物理的に侵される事によって生じるもの

・器質精神病:頭部損傷、脳腫瘍、アルツハイマー病
・症状精神病:急性感染症、熱性疾患、内分泌疾患など脳以外の身体疾患が原因
・中毒精神病:アルコール・麻薬・覚せい剤などの化学物質の摂取で起こる

2.内因性精神障害

原因は不明だが、生得的・遺伝的な体質や器質的な要素や、それらと生育環境の影響が複雑に関係していると推測されるもの(躁鬱病・統合失調症等)

3.心因性精神障害

神経症や心身症など、持続的なストレスや心理的なショック、精神的な葛藤などが原因となって、精神や身体に何らかの機能障害を生じるもの(神経症、心身症など)

 

1、2は精神病、3は神経症と分類されますが、精神病と神経症の明確な区別は難しいところがあります。概ね、「病態がより重篤で現実を検討する能力が障害されているもの」を精神病 、「病態が軽度で現実を検討する能力が障害されていないもの」を神経症 と切り分けられます。精神病は心理療法適用範囲外であり、医師による治療が必要となります。



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