心のマニュアル
■■子育てマニュアル(2)■■ (第4章 心の発達に関わる理解【補足説明】)
この章は、子育てマニュアル(1)の補足説明集です。
子育てマニュアル(1)と合わせてお読み下さい。
0.心の発達を理解する為に知っておくべきこと
0−1.結婚について
0−1−1.結婚の意味
「結婚はゴールではない」とか、「結婚は夫婦の始まりに過ぎない」という言葉は、一度くらいは耳にした事があると思います。
これらの言葉を聞くと、何となく、全てが分かったような気になってしまうのですが、結婚前や結婚当初に、これらの言葉の本当の意味を理解している人は、結構少ないだろうと思います。
「熟年離婚」なんてことが話題となるようでは、何年も、何十年も結婚生活を続けた後でさえ、理解できない人もいるかもしれないと感じます。
みなさんは、「結婚によって、何が始まるのか?」ということを考えた事がありますか?
普通、「経済的に生活を継続できるように協力し努力する共同作業が始まる」ということを意識することが多いような気がします。
しかし、心を中心に見直してみると、他とは比べ物にならないほど大切な事があると考えています。
それは、「それぞれの人にとって大切な事をすり合わせ、共有化していくという作業が始まる」ということです。
それぞれの人にとって大切なこととは、次のようなことです。
・感覚 ・感情 ・思考(価値観) ・行動
このとき最も大切な事は、すり合わせの後に得られた結論は、お互いが満足できるものでなければならないということです。
つまり、自分や相手の主張のどちらか一方を選択するようなことではないということです。その結果としての状態には、次の3つのパターンがあります。
- (1)お互いの主張を、それぞれ上手く取り込んだ結論を得る
- (2)お互いの主張とは全く関係の無いが、お互いの気持ちが満足できる結論を得る
- (3)お互いの相違を知るに留める
(※関連内容:第1章「6.解決の方向性の違いを知る」)
ですから、夫婦のどちらかが、ある感情・感覚・価値観を持つことによって、もう一方が我慢を強いられることがあってはなりませんし、また、一方的に自分から我慢を望んでもいけません。
あなたの生まれ育った家庭で「理解し合う」ということが疎かにされていた場合、もしかしたら(3)を理解することが難しいことがあるかもしれません。
自分を相手に受け入れさせたり相手を無理矢理受け入れたりしなくても、ただ知るだけでお互いを思いやる事ができるようになるということを知っておいて下さい。
0−1−2.慣れ親しんだ感覚・感情・思考・行動
自分が慣れ親しんだ感情や感覚や思考や行動は、必要性が無ければ、今までと同じように続けていきたいものだろうと思います。
例えば、右利きの人は、「お箸を左手で持ちなさい」と言われても、やはり、慣れた右手でお箸を使い続けたくなる事と似ているのではないかと思います。
しかし、夫婦に限らず、他者と空間を共にしていると、自分が慣れ親しんだ感情や感覚やや思考や行動が侵食されるような感覚を、しばしば経験するようになると思います。
これは、相手が誰かということに関わらず、他者と空間を共にする事によって、当然のように生じることなのです。
相手が他人であれば、ある限られた時間を我慢するということで、対処出来るかもしれません。
そして、その相手から離れれば、また、これまでと同じように、自分が慣れ親しんだ感情や感覚や思考や行動に戻る事が出来るからです。
しかし、夫婦になるとそうはいきません。人と人とが本当の向き合うように究極に追い込まれた状態が夫婦関係なのです。
ですから、当人たちが意識しているかということには関係なく、結婚して夫婦になるということは、逃げ場を自ら絶って、お互いに向き合おうと決心をすることなのです。
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