【補足】 03-07. 心の自立
子育ての目標に、『社会で自立できる大人に育てること』という気持ちを持たれている親御さんは多いと思います。 でも、『社会で自立する』って立派なスローガンを掲げてしまうと、いざ、それを具体的に実践しようとした時に、「それって、いったい、どんなことなのだろう???」と困ってしまうことも多いのではないでしょうか? ですから、「子育ての迷い」というのは、
と理解できると考えています。 『自立』という漠然とした言葉の呪縛から離れる為には、まず、「心の自立」という部分を押さえておくことが大切です。 「心の自立」という言葉は、心理に関する話題の中で用いられることが多いので、一度は聞いたことがあると思います。 次の3つに責任を持てる状態を「自立している」と表現されます。
- 自分の感覚や感情
- 自分の思考
- 自分の行動
これだけでは、分かり難いと思うので、少し例を書いておきます。
まとめると、「感覚や感情」、「思考」、「行動」の3つの内の、いずれか一つでも、他の人にとられてしまうと、心に満たされないような感覚や、誰かにコントロールされているような感覚が残ってしまうのです。 そして、そんな経験を繰り返していると、そんな感覚は、世界観としてその人に大きくのしかかるようになり、
- 「自分の人生は、自分の力ではどうすることも出来ない」
- 「自分の力では幸せになれない」
という世界に自分自身を追いやってしまうようになるのです。 逆に、「自分の力で幸せになれそうな予感」さえあれば、親がとやかく言わなくても、子供は勝手に社会的に自立していくことになります。 心が自立した状態だと、もし、何かに失敗したとしても、振り返る先があります。
- 自分は、本当はどのように感じていたのだろう?
- 自分の考えのあの部分が良くなかったのかもしれない
- 自分の行動のあの部分が良くなかったのかもしれない
これは、非常に重要です。 なぜなら、自分を振り返ることは、より良い自分へと変化していくことを手伝ってくれるからです。 ところが、心が自立していない(自立させてもらえない)と、振り返る先が無いので、何をどう変えたら良いか分からないと感じてしまうのは、当然のことです。 そんな悩みが続いてしまうと、苦し紛れに、自分が存在することが悪いというような結論を出さざるを得ない心境に追い込まれることもあるのです。
感情や感覚を見つめる際は、その良し悪しを云々するのではなく、そう感じてしまっても当然だという自分の背景を理解しようとして下さい。 【親の心得】
- 子供の代わりに感じない/子供の感情や感覚を否定しない
- 子供の代わりに考えない/親の考えを押し付けない
- 子供の代わりに行動しない/行動できるチャンスを奪わない
- 子供の代わりに望まない/望むチャンスを奪わない
→子供が感じられるように助けようとする
→子供が考えられるように助けようとする
→子供が行動できるように助けようとする
→子供が望むことができるように助けようとする
普通の文章で表現すると、
ということです。
- 自分が感じていることを理解しようとはせずに、自分の気持ちを伝えなくても、相手が何かを感じてくれることを期待するような身につけさせてしまいます。
- 自分の感情や感覚よりも、相手の感情や感覚に目が向いてしまいがちになって、他人の感情や感覚ばかりを想像するような傾向を身につけさせてしまいます。
- その結果、自分の感情や感覚を感じ難くなり、「自分自身がわからない」という感覚を身につけさせてしまいます。
2.親が子供の代わりに考えること
- 自分が感じたことは、自分が解決しようとしなくても、他人が考えてくれるということを期待する傾向を身につけさせてしまいます。
- 自分の考えではなく、相手の考えをばかりを想像する傾向を身につけさせてしまいます。
- 「考えても仕方がない」という漠然とした諦めの感覚をいつも身にまとわせてしまうことになります。
3.親が子供の代わりに行動すること
- 自分が考えたことは、自分が何もしなくても、他の人が行動してくれるとことを期待するような傾向を身につけさせてしまいます。
- 「自分で行動しようとしても無駄だ」と感じ、自分で行動し難くくさせてしまいます。
- 自分は何もしないのに、相手の行動を批評してばかりいるような傾向を身につけさせてしまいます。


